書店の怪
日曜日の昼食として最も相応しいのは、これはもう誰が何と言おうと蕎麦なのであって、駅前の長寿庵で天ぷら蕎麦を誂えてもらおうと、心地良い陽気に誘われふらりふらりと駅へと向かった。しかし、朝飯のカレーが胃袋にまだ残っている感じがしたので、暫く時間を潰そうと書店に入り、石田純一のエッセイ、ホリエモンの仕事術、など近頃話題沸騰の書籍に目を通していると一人の若者が、こともあろうに書店の中で甲高い声で電話を始めるのであった。全くもって言語道断、理解不能。嗚呼。しかも電話の内容をよくよく聞いてみると、「俺は蓮根の惣菜は嫌いだ」などという恐ろしくどうでもいい話なのである。何故そんな話を書店で長々とせねばならんのだと、この理解し難い事態に対する怒りが頂点に達しようとしたとき、店長がやって来て、「ちょっと、すいません」と丁重にジェスチャーで外へ出るように指示。素直に出て行く若者。さすが店長。わきまえていらっしゃる。分かってらっしゃる。
というわけで、店長に敬意を表し本を購入しようとレジへ。カバーをかけてもらっている間、ちらっとレジの横に目を向けると、大量のボールペンが売られていて、ああ、きっと本に書き込む人が多いから置いているんだな、と納得し、さらにその横に目を向けると、なんとそこにはモンキースパナ。本とモンキースパナ。しおりにするには太過ぎる。挟んで、本を持ち運べというのか。店長、なぜなんだ。私にはまたも理解不能。嗚呼。
- 作者: 新渡戸稲造,矢内原忠雄訳,矢内原忠雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1938/10/15
- メディア: 文庫
- 購入: 20人 クリック: 146回
- この商品を含むブログ (217件) を見る
- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (105件) を見る