予算オーバー

週末だ。わーい。といった感じで、少しゆっくりできそうな週末に読む本を探そ、探そ、と吉祥寺の啓文堂書店に駆け込む。ちらっと財布ん中覗いたら、夏目先生1枚だけど、まぁいいか。世の中、金が全てじゃねぇって最近では言うみたいだし。


早速、文芸書コーナーで町田康の「東京飄然」の書き出しに目が留まる。

旅に出たくなった。なぜか。理由などない。風に誘われ花に誘われ、一壺を携えて飄然と歩いてみたくなったのだ。

こりゃあ、徒然草の第一段に勝るとも劣らぬ名文、週末に散歩ついでに読むには丁度良いじゃないの。えーと、いくらだろ。1890円っていうことは悩む間もなく予算オーバー。

東京飄然

東京飄然


気を取り直して、文庫コーナー。文庫っつーのは安いって相場が決まってますしな。ここで目に留まったのは、新渡戸稲造の「自警録」。

われわれの最も意を注ぐべき心掛は平常毎日の言行‐言行と言わんよりは心の持ち方、精神の態度である。

そういや、最近くだらーんことしか書いてないし、ここは一つ精神の態度を改めようかしら、そうしましょ。えーと、いくらだろ。1100円っていうことは、ええと、ええと、やっぱり予算オーバー。

自警録 (講談社学術文庫)

自警録 (講談社学術文庫)


貨幣経済というのは困ったもので、どうしても千円札一枚では2890円の買い物はできないらしいのである。仕方なく、お金を出してくれる機械で野口先生を数枚増やし、再び本屋に戻り本を購入。


帰宅すると、週末、釧路に出張せよとのメール。うわーん。
数時間後、千葉に変更ですとのメール。うわーい。