片手にカメラ


夜の喧騒が嘘みたいに、午前中のバーボンストリートは静かである。歩いているのは暇そうな観光客ぐらい。ガラスのかけらが、新調したばかりの革靴の底に刺さる。これはカトリーナの残した爪痕ではなくて、昨夜の酔っ払いが落としたビール瓶のかけら。

靴でガリガリ音を立てながら、すれ違う観光客に目を向ける。長らくカメラは日本人の代名詞だと思っていたが、今は違う。ストリートを歩きながら、片手に入門機でないデジタル一眼レフカメラを掴んで歩く外国人と何人すれ違ったことか。それも十中八九とんでもないテレコンレンズを着けている。扱いが非常に豪快で、どきどきしてしまう。ちゃんとストラップを使いなさい。

一方、今回の私の相棒はソニーの小さくて薄いデジカメだ。この国ではこういうのは機能が貧弱そうに見えて売れないんだろうなぁ。まぁ、出来栄えは、、、、、こんなもんです。