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ごちそうひとり鍋

性に目覚めたのはいつだったかよく覚えていないが、料理に目覚めたのがいつだったかは、はっきりと覚えている。そう、この本に出会ってから。ごちそうひとり鍋―食材使いまわし!野菜たっぷり!毎日違う味! (別冊エッセ)作者: 村上祥子出版社/メーカー: 扶桑社…

幻影の書

正月に寝込んでしまって読めなかったオースターを読む。絶望的な話なのに暖かい読後感。練りに練られたストーリー。胸のすくようなラストも秀逸。読み応えのある一冊。幻影の書作者: ポール・オースター,柴田元幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/10/31…

蒼井優に弱い男

こんなカバーを作られたら買ってしまうじゃないか。 ビオフェルミンは以前から愛用してます。 セゾンカードは。。。どうしようかな。

どこに光を当てるか

先日、本屋大賞なるものが発表されたが、どうも腑に落ちない。ベスト10に並んでいる本は、どこの本屋でも目立つところに置かれるような本ばかり*1。これらは、著名作家の本が多く、我々が手にとって目にするチャンスの多い本であり、読書好きとしては、もっ…

雪沼とその周辺

雪沼という町で暮らす、ごく普通の人々を描いた作品。七作の短編から構成される。閉鎖寸前のボウリング場の主人、小さな商店街のレコード店の店主、など雪沼の町に腰を落ち着け、地に足をつけ働いてきた人々の、1場面を切り取っている。おおよそ小説において…

ねにもつタイプ

翻訳家、岸本佐知子の2作目のエッセイ集。前作*1より妄想がパワーアップしている。 なぜ放火魔の犯行の理由はいつも「むしゃくしゃして」なのか、コアラの鼻の材質は何なのか、なぜちょんまげのような変な髪形を皆が受け入れているのか、など相変わらずのキ…

告白

河内十人斬り、という実際に起きた事件をモチーフにした小説。事件の犯人である城戸熊太郎は、家の百姓仕事も手伝わず、酒に溺れ、博打で身を持ち崩し、挙句の果てに人を殺してしまうような男であるが、果たして我々とは全くその性質を異にする人間かという…

その街の今は

勤めていた会社が倒産し、喫茶店でアルバイトをしながら暮らしている女性の話。彼女には、昔の写真、特に自分の住む昔の大阪の写真を見るという趣味がある。だけど、なぜそれが好きなのか自分でもよく分からない。そんな彼女に「嫌いじゃない」男性が現れて…

漱石先生の手紙

例えば首都高を走っていて3号線でも4号線でもどっちでも帰れるのだけど、どっちかに決めなければならないので、車線を変えなくていいから4号線で帰ろうかしら、などと我々は思ったりする。だけど、今の車線にいる理由を考えてみると、前に遅い車がいた、合流…

態度が悪くてすみません

態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い (角川oneテーマ21)作者: 内田樹出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/04/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 47回この商品を含むブログ (77件) を見る神戸女学院大学の内田樹教授の本。人と違う視点か…

途方に暮れて、人生論

途方に暮れて、人生論作者: 保坂和志出版社/メーカー: 草思社発売日: 2006/04/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (67件) を見る本屋に行けば、幸せになるためのヒント、仕事がうまく行く人の習慣、みたいな本が所狭しと並べら…

途方に暮れて、人生論

途方に暮れて、人生論作者: 保坂和志出版社/メーカー: 草思社発売日: 2006/04/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (67件) を見る銀座のBook1stで見つけて購入。いや、別に途方に暮れてないですよ、私。もうちょっと、人生のあい…

これおすすめします

最近特に良かったと思うものについて紹介させていただきます。 私は誰かにすすめられた本は、たいてい本屋で実際に目を通すか、少なくともAmazonのレビューくらいには目を通す。もちろん当たり外れはあるが、自分がおもしろそうだと思って手に取る本以外の、…

ふとふり返ると

日本対米国の試合。米国の監督が、「三塁からの離塁が早く見えた」と言ったそうだが、あれはどう見ても早くない。だからといって、この監督が嘘を言っているとも思わない。多分「見えた」のは本当だろう。人間には自分が見たいものが見えてしまうところがあ…

書評未満その2

世の中では制御工学はあまり馴染みの薄い学問である。「制御工学の考え方」は、そんな制御工学の地位向上を目論んだ入門書。おもしろい。 制御工学の考え方には、普遍性があるという。確かに制御工学的な視点で、世の中の物事を見るというのは結構楽しい。 …

書評未満その1

入門と銘打ってるだけあり非常に分かりやすい、「行動分析学入門」。 行動分析学では、行動とその直後の状況変化の関係性に注目し、それを行動随伴性と呼ぶ。 そして人間の行動原理というのは好子及び嫌子の出現・消失という4つの基本随伴性で説明できるとい…

気になる部分

翻訳家、岸本佐知子氏のエッセイ。 人それぞれ気になることは違うが、例えば岸本氏は「シュワルツェネッガー」をなぜ「シュワルツネッガー」と言ってしまうかが気になってしょうがないらしい。以前、大学で翻訳論の授業を受けたときに岸本氏がゲスト講師とし…

人を動かすテクノロジ

コンピュータによる説得という非常に新しいテーマを扱った本。久しぶりにドキドキした。 本書では、コンピュータテクノロジによって人の態度や行動を変えるための原理が紹介される。その1つである「自己監視の原理」は、小さいながらも着実な進歩をユーザに…

世の中はヒントで溢れている

爆笑問題の太田光は、ラジオ等を聞いていると常にいろんなことを考えている人だという印象を受ける。(たまに暴走気味だが)読書量も半端じゃないようだ。 そんな太田光は三三七拍子というエッセイの中で、ニュートンが木から落ちたリンゴを見て万有引力を発…

ゆるい話とは、手垢にまみれた抽象語を乱発することだ(大学教授、齋藤孝)

最近気になるのは、特にカタカナ言葉。 インタラクティブなグラフィカルインタフェースによってシームレスにマルチメディアデータにアクセスできる。。。。。とか。 齋藤先生の本を読んでると、たまに心がスカッと晴れるような言葉が出てくるのでなかなかや…

東京タワー

上野から能登に向かう夜行列車の中で、リリーフランキーの東京タワーを読み終えた。 高崎に着く頃には、鼻水が止まらない。ほとんど客がいなくてよかった。東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~作者: リリー・フランキー出版社/メーカー: 扶桑社発売日…

アルケミスト

旅に持っていった本の中で唯一読んだ本。 夜寝る前と行き帰りの機内で読みました。 夢の中で見たピラミッドへ宝物探しの旅に出た羊飼いの少年の話。 これは童話なのか。それにしてはセリフがハードボイルドだ。 男はいつも未来にもとづいて、人生を生きてい…

旅に持って行く本

今週のBRUTUSの特集が「旅に持って行く本!」ということで、旅を間近に控えた私としては気になるところであります。有名人が3冊ずつ自分が旅に持っていく本を紹介しているのだが、宮崎あおい、佐藤琢磨、伊賀大介に加えて長州小力など、たまに変化球を入れて…

今週買った本

買いすぎました。結局一番恋しかったのは本だったのかもしれない。Managing as Designing作者: Richard J. Boland Jr.,Fred Collopy出版社/メーカー: Stanford Business Books発売日: 2004/07/28メディア: ハードカバー クリック: 2回この商品を含むブログ (…